光沢陽極酸化 [Mg Light] 概要
マグネシウムの陽極酸化は本来HAE、Dow17に代表されるように、耐食性、耐摩耗性を向上するための皮膜です。そのため、マグネシウムの表面に光沢感を出したい場合、陽極酸化を行った後に透明クリアを塗装にてコーティングする方法があります。しかし、使用によっては溶剤中に浸漬をしたり、溶剤でのふき取り時にクリア塗装が溶け出すなど様々な問題がある上、処理としてはどうしても「表面処理」と「コーティング」という2つの工程に分ける必要があり、時間もコストもかかってしまうのが現実です。
Mg Light – 時計の秒針、分針 / AZ31B
当社は陽極酸化という1つの表面処理技術を応用し、光沢感のあるマグネシウム皮膜を作製する技術を開発しました。単に光沢感を付与するだけではなく、マグネシウムで問題視されている耐食性も強い処理となっています。また、着色することも可能なため、装飾用としても使用できます。皮膜の形状としてはアルマイトの様にハチの巣状となっており、この孔に染料が入ることで染色が可能となっています。
光沢陽極酸化 [Mg Light] 特長
光沢度(測定角度85°) | 83% |
色調 |
光沢あり乳白色系 ※着色も可能です |
SST(塩水噴霧試験法) | R.N9.8以上 |
精度物(H)処理 | 0.003mm (3μm)以内 |
面粗さ(Ra) | 1.0μm以内 |
皮膜厚さ |
5~10μm※ ・・・金、黄、各色薄めの色 10~15μm※ ・・・黒、赤、青 |
AZ31B材を用いた各処理における光沢度比較
MgLight® と MX11(HAE)による光沢度比較
MgLight® とMX11(HAE)による面粗度比較
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