硬質アルマイトの硬さはJIS‐H8603(アルミニウム及びアルミニウム合金の硬質陽極酸化皮膜)‐5.3皮膜硬さより代表的な合金種別に分類したのが下記の表です。
種類 | 材質 | 代表的な合金名 | 皮膜硬さHV0.05 |
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1種 | 展伸材のうち2000系、7000系と2%以上のマグネシウムを含む5000系の合金を除く展伸材 | A1050,1100,3003,4032,60616063 | 400以上 |
2種-(a) | 2000系展伸材 | A2011,2017,2024 | 250以上 |
2種-(b) | 7000系及び2%以上のマグネシウムを含む5000系の展伸材 | A5052,5056,5083,7075,7N01 | 300以上 |
3種-(a) | 鋳造材のうち銅2%未満又はケイ素8%未満の合金 | AC3A,4A,4C,4CH,4D,7A,8A,ADC5,ADC6 | 250以上 |
3種-(b) | 3種-(a)を除く他の鋳造材 | AC2A,2B,4A,4B,8B,ADC10,12 | 受渡当事者間協定 |
測定方法はマイクロビッカース硬度計にて皮膜断面の中央を測定し、厚膜時は中央と素地側を測定します。
皮膜厚さは50μmの場合、荷重は0.490N、薄膜の場合は0.245Nで3回以上繰り返し計測し、値はそれぞれ計測した平均とします。詳しくは動画をご覧ください!
≪マイクロビッカース硬度計による皮膜厚さ測定≫
写真の説明:
- 上方の薄黄色の部位はアルミニウム素材部位。
- 荷重100,50,25gfはマイクロビッカース硬度計の各荷重に於ける圧痕である。
- 皮膜中の圧痕の縦、横の長さより硬さを計算する。
実際においては換算表より硬さを求める。
今回のA1050材においては硬さは25g荷重で15秒保持にて403~412HVで平均が408HVとなりました。 - その他の簡易法 硬さ計測法はハードネスタ―と呼ばれる硬さが一定のやすりで表面を擦る方法があるが簡便法としては使い勝手が良いです。
- 硬質アルマイトの硬さ、その測定方法についてご不明な点については、ご相談いただければ解決いたします。